ユニバーサルデザイン(UD)に対応した文字とはどのようなものなのでしょうか。そこには厳密な字形の定義があるわけではありません。だからこそ、フォントメーカーの、フォントデザイナーのUDに対する考えかたが重要になります。
モリサワUD書体は、「文字のかたちがわかりやすいこと」「読みまちがえにくいこと」「文章が読みやすいこと」をコンセプトに開発されました。その過程では、“小サイズですべての文字が問題なく判別できること”をひとつの基準として、ベースとなる書体の各文字が見直され、繰り返しUD書体のコンセプトに適合しているかどうかを検証しました。

一方で、わかりやすさを重視するあまりに文字の美しさが損なわれることのないよう、視認性とデザイン性、双方のバランス調整がデザイナーの手によって施されました。

こうして、ユニバーサルデザインに対応した明朝体「UD黎ミン」、ゴシック体「UD新ゴ」「UD新ゴNT」、丸ゴシック体「UD新丸ゴ」の4種24書体が完成しました。

左 :UD黎ミン 右:リュウミン
リュウミンに代表される、通常の明朝体は、横画が細く、縦画の幅によって、文字の太さを表現していました。この横画の細さは、明朝体らしい気品を醸し出す一方で、読む・見る環境によってはかすれてしまい、視認性が損なわれてしまうことがあります。
「UD黎ミン」は、このような問題に対処するために、横画を太くすることによって、あらゆる環境で高い視認性と可読性を実現しました。