モリサワ 米国に欧文デザインの拠点を開設 欧文と多言語の開発体制を強化
株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25 Tel.06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、欧文書体開発の新たな拠点として米国に「Morisawa Providence Drawing Office(モリサワ・プロビデンス・ドローイング・オフィス)」を開設したことを発表します。
近年、書体を企業ブランディングに活用するケースの多い海外を中心に、多言語開発の需要が高まっています。また、日本国内においても自社のブランディング強化や海外進出を視野に入れて欧文書体を使用する場面が増えています。モリサワは、多言語フォントの自社開発に加え、世界中で必要とされる欧文書体のニーズに応えるため米国に拠点を設け、現地事情に精通したデザイナーとともにスピーディかつ高品位な書体開発を行います。
新たに開設する「Morisawa Providence Drawing Office」には、クリエイティブディレクターにFont Bureau社で長年デザイナーを務めたサイラス・ハイスミス氏を迎え、当社が保有する和文書体との調和を考慮した欧文書体や次世代のメディアを見据えた書体開発を計画しています。
クリエイティブディレクターに就任するにあたり、サイラス・ハイスミス氏は次のように述べています。
「これまでのタイプデザイナーとしてのキャリアを通して、私が追い求めてきたものは『白』と『黒』の間に起こる相互作用です。この度のモリサワとの協働で、このこだわりをさらに推進する機会を得ました。既にモリサワのデザイナーとのコラボレーションは始まっていて、欧文書体の制作やドローイングに対して新たな発見がありました。これから私は、Morisawa Providence Drawing Officeにて、志の高い同僚とともに書体開発を行っていきます。」
また、同氏が師事した書体デザイナーのマシュー・カーター氏は次のように述べています。
「モリサワにサイラスを紹介したのは、彼をモリサワ タイプデザインコンペティションの審査員として推薦した5年前のことです。モリサワの欧文書体ライブラリ拡充のためにサイラスをメンバーとして迎え入れ、プロビデンスにデザインオフィスを開設したことを喜ばしく感じています。すべての関係者にとって良い結果になることでしょうし、広い意味で欧文書体のデザインにも良い影響をもたらすことでしょう。彼がMorisawa Providence Drawing Officeのスタッフとともに創りあげる新書体をみる日を心待ちにしています。」
概要
名 称:Morisawa Providence Drawing Office(モリサワ・プロビデンス・ドローイング・オフィス)
所在地:204 Westminster St, 3rd Flr, Providence, RI 02903 USA
サイラス・ハイスミス
Cyrus Highsmith
書体デザイナーであり、教師、著者そしてグラフィックアーティストである。何十ものオリジナル書体を開発し、長年に渡りFont Bureau社にてシニアデザイナーとして従事する。ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)でタイポグラフィーを教える。世界各国で高く評価され翻訳されている「Inside Paragraphs: Typographic Fundamentals」の著者であり、イラストも手がけた。2015年には、タイプデザイン、タイポグラフィーそしてその教育における多大な貢献に対してGerrit Noordzij賞を受賞する。同年、書体開発を行うOccupant Fontsと氏のイラストレーターとしての活動を担うOccupant PressからなるOccupant LLC.を設立した。
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