ブログ - Morisawa DTP Lab

Photoshop 2021(Ver.22.0)の新機能をご紹介!

皆さん、お久しぶりです!
ブログリニューアル後、初登場のカモメです。
最近ようやく冬らしい気温になってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?コロナの感染も不安ですが、風邪やインフルエンザが流行し始める時期でもありますので、体調を崩されないようご自愛ください。

さて、今回私がお届けする内容は、10月にリリースされた「Photoshop 2021(Ver.22.0)」の新機能と注意事項についてです。
少し長い記事になりますので、温かい場所で、温かいものでも飲みながら読んでいただければと思います!

Adobe製品の新バージョンについて

Adobe製品の新バージョンは、毎年Adobe MAXの開催に合わせてリリースされます。今年は2020年10月21日(水)~ 23日(金)にオンラインで開催され、それに合わせて新バージョンがリリースされました。
今回のバージョンアップでは、AI機能やクラウド連携が強化され、クリエイティブな作業がより快適になりました。今まではクリエイター各自がテクニックを駆使し、複数の操作で行っていたことが「クリック1つで簡単にできてしまう」なんてことも……!

各製品、魅力的な機能が多く追加されていますが、ここで全てをお話しようとすると長くなってしまいますので、まずは第一弾としてPhotoshopについてご紹介します!

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導入前の注意事項について

それでは、さっそく新機能のご紹介!といきたいところですが、その前にVer.22の注意事項についてお話をさせていただきます。

今回のバージョンアップでは、Adobe Senseiを使用した機能が多く追加されており、ソフト自体がかなり重くなっています。
特にCPUとGPUの要件がかなり厳しくなっているため、今まで何事もなく使用できていたPCでも、「Ver.22にすると上手く動かなくなった」なんてことがあるかもしれません。
実際、今までのバージョンでは普通に使えていた私のPCも、Ver.22では起動や動作が遅くなり、途中でフリーズすることも多くなりました。
(PCスペック:Windows10 64ビット、インテル® Core™ i7-1185G7 プロセッサー、8GBメモリ)
ですので、バージョンアップする前に、対応OSとハードウェア要件は必ずチェックしておいた方が良いと思います!

Windowsの場合

・対応OS:Windows 10(64 ビット)バージョン 1809 以降
・CPU:Intel® または AMD プロセッサー(SSE4.2以降 かつ 2GHz以上)
・GPU:DirectX12をサポートするGPU(2GB以上のGPUメモリ)
・HDD:4GB 以上の空き容量、SSD推奨
・メモリ:8GB 以上

macOSの場合

・対応OS:macOS 11(Big Sur)、10.15(Catalina)、 10.14(Mojave)
・CPU: Intel マルチコアプロセッサー
・GPU:MetalをサポートするGPU(2GB以上のGPUメモリ)
・HDD:4GB 以上の空き容量、SSD推奨
・メモリ:8GB 以上

なお、これらはPhotoshopを単体で起動した場合の最小要件になります。
IllustratorやInDesignも同時に起動しながら作業をされる場合は、16GB以上のメモリにすることをオススメします。

またCPUに関しましては、IntelのCore iシリーズであれば、原則SSE 4.2以降に対応しています。逆に、Core 2などの古いCPUでは対応していないため、10年ほど経過している環境の場合はVer.22を使用できません。新しくPCを用意する場合は、できるだけ新しい世代でコア数が多いCPUが搭載された機種をオススメします。

GPUに関しましては、Adobeの公式サイトにFAQがありますので、詳しくはこちらをご覧ください。なお、GPUの確認方法は以下になります。

・Windows 10の確認方法
画面左下の検索フォームに「dxdiag」と入力し、DirectX診断ツール(dxdiag.exe)を起動後、ディスプレイタブの「機能レベル」で確認します。12_0や12_1が含まれれば、DirectX 12に対応しています。

・macOSの確認方法
「このMacについて」-「システムレポート」をクリックし、システム情報を起動後、「グラフィックス/ディスプレイ」で確認します。

※ハードウェア要件の詳細はこちらをご覧ください。

※その他の注意事項

Apple Silicon Macの対応について

Apple Silicon搭載のMacに対応したPhotoshopのベータ版が、11月16日に公開されました。
ただ、ベータ版は多くの機能がまだ利用できない状態で、一部の機能では処理が遅いとのこと。
本記事リリース時点では、Photoshopはベータ版のみ、他のソフトではベータ版もまだ用意されていないものがあり、いずれも正式対応はされていません。

Photoshopでの PostScript Type 1 フォントがサポート終了

PhotoshopにおけるPostScript Type 1 フォントのサポートが2021年に終了します。
なお、CIDフォントは昨年サポートが終了しており、モリサワでも新規提供を終了しています。この機会に、ぜひOpenTypeへの移行をお願いします。

※PostScript Type 1 フォントのサポート終了についてはこちらをご覧ください。

Photoshop Ver.22 新機能について

それでは、本題の新機能についてご紹介させていただきます!

今回のバージョンアップでは、大きな新機能が2つ追加された他、複数の既存機能がより使いやすく強化されました。

追加および強化された機能

・ニューラルフィルター
・空を置き換え
・パターンプレビュー
・ライブシェイプ
・スマートオブジェクトのリセット
・プラグインメニュー
・Photoshopヘルプ(より直接的に学習)
・クラウドドキュメント(バージョン管理、オフライン使用)
・検索機能(プリセット検索)
・選択とマスク(ワークスペース)
・コンテンツに応じた塗りつぶし(より早くアクセス)
・コンテンツに応じたトレースツール(テスト運用版新機能)

今回はこの中から、特に注目度の高い「ニューラルフィルター」と「空を置き換え」について詳しくご紹介します!

※各機能の詳細はこちらをご覧ください。

 

新機能①ニューラルフィルター

最初にご紹介するのは「ニューラルフィルター」機能です。
ニューラルフィルターは、Adobe Sensei の技術を活用して新たに考案されたフィルターで、肌をキレイにする、人の表情や顔の向きなどを変更する、といった処理をスライダー1つで簡単に行ってくれます。

 

それでは、実際の操作について見ていきましょう。
なお、ニューラルフィルターには多くのメニューが用意されていますが、今回は

・肌をスムーズに
・表情(笑顔)

の2つについて、実際の写真とニューラルフィルターを使用した写真とで仕上がりにどれくらい差があるのか比較してみたいと思います!

比較①肌をスムーズに

Photoshopで該当の写真を開き、「フィルター」-「ニューラルフィルター」をクリックします。

モリサワ社員の写真を使用します。

画面右側にニューラルフィルターのワークスペースが表示されます。
画面左側にはプレビュー画面が表示され、顔(青枠)が自動で認識されています。

ワークスペースの「おすすめ」-「肌をスムーズに」をONにすると、肌が自動的に補正されます。
※初めて使用する場合は、フィルターをダウンロードする必要があります。

「ぼかし」と「滑らかさ」をスライダーで調整することもできます。

それでは、ビフォーアフターを見てみましょう!

画面左側の頬にあるポツポツした毛穴や、右側の赤いニキビがキレイになっているのがお分かりいただけますでしょうか?
パッと見た感じでも、「after」の方が肌がキレイに見えるかと思います。
ボタンをONにするだけで自動的に肌を補正してくれるので、このようなレタッチ作業をされている方にはオススメです!

比較②真顔から笑顔へ

同じ写真を使用し、今度は表情を真顔から笑顔へ変えてみたいと思います。

ワークスペースの「ベータ」-「スマートポートレイト」をONにし、「笑顔」にチェックを入れ、スライダーを移動させると表情が変化します。
なお、スライダーは右に移動させると口角が上がり、左に移動させると口角が下がります。
今回は思いっきり笑顔にさせたいので、スライダーを右端に移動させてみました!

それでは、ニューラルフィルターで変化させた笑顔と、ご本人の笑顔を比べてみましょう!

いかがでしょうか?
右側がニューラルフィルターで変化させた笑顔、左側が実際に笑っていただいた写真です。
多少不自然ではあるものの、顔自体は大きく崩れることなく笑顔にはなっているように思います。
ですが、実際の笑顔と比べると全く別人のようになってしまいました。
Adobeがアメリカの企業なので、なんとなく欧米人のような笑顔になりがちなのかなと、個人的に感じています。

他にも様々なフィルターがありますが、多くはベータ版で、ユーザのフィードバックを元に今後さらに進化していく予定とのこと。また、まだ使用はできないものの現在開発中のフィルターもメニューに表示されています。
実務に耐えられるフィルターはまだ多くありませんが、これからどんどんパワーアップしていく予定の機能ですので、今後に期待ですね!

新機能②空を置き換え

次にご紹介するのは「空の置き換え」機能です。
撮影当日の天候や季節、時間帯などにより、思ったような写真が撮れなかった……という経験、皆さんもよくあるかと思います。例えば、晴天の写真を撮りたかったのに、撮影当日があいにくの雨だった、などなど。別の日に撮影し直せれば良いのですが、スケジュールの関係で難しい、そんなときに便利なのが空の置き換え機能です。

それでは、さっそく空を置き換えてみましょう。
こちらはお昼休みにモリサワ本社ビル(大阪)の下から撮影した空の写真です。

右側手前のビルがモリサワ本社(大阪)です。

Photoshopで該当の写真を開き、「編集」-「空を置き換え」をクリックします。

「空の置き換え」ダイアログが出てきます。
夕暮れ空を選択すると、青空だった写真が夕暮れ空に変わりました。

ここで注目していただきたいのが、右側手前にあるビルの窓です。なんと窓に映っている空まで、きちんと空だと認識して、自動変更してくれるのです!
1つずつ選択範囲をとって~といった、これまでの地道な作業が一切不要になりました。

私はこの空を置き換え機能が今回のバージョンアップで1番感動しました。本当にオススメですので、ぜひ使ってみてください!

 

なお、置き換えられる空の種類は複数あり、自分で撮った空の写真に置き換えることも可能です。

「空の置き換え」ダイアログで簡単に、空の明度や色温度、照明などを調整することもできます。

プレビュー画面を見ながら空の明度と色温度を変更してみました。

今回はAdobe新機能の第一弾としてPhotoshopをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
Ver.22では本当にたくさんの機能が追加されていますので、お時間のある方はいろいろとお試しいただければと思います。
それでは、次回もぜひお楽しみに!

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