印刷データの間違い探しに挑戦!!!
カテゴリ:文字・組版
ヌッティです。
残暑も続いてますが、だいぶ気温も下がり秋の気配が感じられる季節になりましたね。
夏の暑い間に買いだめしたアイスキャンディーやチューペットが食べる機会を失い、残ったままに。いつ食べようか、困っているところです…。
今回のテーマは「印刷データの間違い探しに挑戦!!!」です。
印刷物の制作工程ではその品質に問題ないか、内容、字句、体裁、誤字、脱字など、誤りや不具合について何度も確認・修正を行います。そういった作業は校正と呼ばれており、普段見慣れている印刷物はこの校正を経て完成されています。
具体的にどういったチェックをしているの?と思う方もいらっしゃると思います。
そこでどのような点をチェックをしているのか体験していただくために、クイズ形式でLevel1(超初級編)、Level2(中級編)、Level3(上級編)の3種類を用意しました。
クイズを解いていくと、文書を作る上でチェックすべき項目が実感いただけると思いますので、ぜひ挑戦してみて下さい~!
おしながき
1.Level1 超初級編
まずは超初級編です。国語の学習参考書を取り上げてみました。
間違いは5個あります。下の画像を拡大して見つけてみてください。
2.Level1 超初級編(答え)
答えです。どれくらい見つけられたでしょうか?
※画像をクリックするとPDFで確認できます。
①段落の先頭は一字分空ける
段落の区切りをわかりやすくするため、例のような文章では一字分あけるのが一般的です。
②文章の統一として漢数字を使う
×:1ぱい 〇:一ぱい
③漢字の間違い
×:門 〇:間
似ている漢字同士は見逃しやすいです。正しく表記されてるか要チェックです。
④名前の間違い
×:どん 〇:ごん
⑤読みがなの間違い
×:おかわ 〇:おがわ
読みがなの濁点は小さいため、間違いを見落としやすいです。正しく表記されてるか要チェックです。
3.Level2 中級編
続いては中級編です。歴史の学習参考書を取り上げてみました。
間違いは8個あります。下の画像を拡大して見つけてみてください。
4.Level2 中級編(答え)
答えです。どれくらい見つけられたでしょうか?
※画像をクリックするとPDFで確認できます。
①漢字の間違い
×:接地 〇:設置
漢字の変換ミスに注意しましょう。
②太字になっていない
この例ではかぎかっこ内の文字を太字にしていますので、文章の統一として太字にします。
③2行目がそろっていない
開始位置を1行目にそろえましょう。
④長体になっている
文字に変形がかかり幅が全角より小さくなっています。
⑤漢字の統一
×:事 〇:こと
漢字の使用は文章内で統一しましょう。
⑥句読点「。」が行の始まりにある
「。」は行頭禁則文字です。行頭にはこないように設定します。
⑦画像が粗い
よく見ると画像が粗いです。印刷すると粗さが目立つので十分な解像度の画像が必要です。
⑧読点が統一されていない
×:「,」 〇:「、」
読点が「,(カンマ)」になっています。句読点は文章内で統一しましょう。
5.Level3 上級編
最後は上級編です。雑誌のページを取り上げてみました。
間違いは10個あります。下の画像を拡大して見つけてみてください。
6.Level3 上級編(答え)
答えです。どれくらい見つけられたでしょうか?
※画像をクリックするとPDFで確認できます。
①数字の「0(ゼロ)」になっている
×:T0uring 〇:Touring
「o(オー)」が数字の「0(ゼロ)」になっています。形が似ているため、気が付きにくいので注意しましょう。
②「〝〟(ちょんちょん)」になっていない(閉じも)
縦組みでは「〝〟(ちょんちょん)」を使用しましょう。
③欧文用ダーシになっている
ダーシの欧文用はやや左寄りになります。間違って使わないようにしましょう。
④本文の漢字が学参フォントになっている(3か所)
該当文字:絶、入、選
学参フォントの漢字は正しく文字を学ぶために教科書や学習参考書などの子ども向けの出版物に使用します。雑誌などの出版物では使用しないのが一般的です。
⑤文字の間違い
×:シ 〇:ツ
⑥まぬけ引用符になっている
×:" " 〇:“ ”
「" "」は正しい引用符ではありません。正しい引用符を使いましょう。
⑦スぺルの間違い
×:Araund 〇: Around
⑧大なり小なりになっている
×:<> 〇:〈〉
山かっこが大なり小なりになっています。
⑨マイナスやダーシを利用している
×:-、― 〇:ー
「ー(音引き)」が一部、「-(マイナス)、―(ダーシ)」になっています。形状が似ているので気を付けましょう。
⑩写真の上にロゴと文字がある
アタリ画像のままになっています。正規の画像に差し替える必要があります。
今回は間違い探しというクイズ形式で文書のチェック内容をお届けしましたが、答えの内容は印刷物に限らず、普段の業務で作成している文書などにも通じるチェック内容だといえます。ぜひ普段のお仕事にも活かしていただけたら幸いです。
では次回をお楽しみに♪