ブログ - Morisawa DTP Lab.

PPMLを使ってみよう!

カテゴリ:バリアブルソフト『MVP』、POD

秋がやってきました。

お久しぶりのヌッティです。季節が変わり秋めいてきましたね。秋は食欲の秋ともいわれています。美味しい食べ物がわんさか出てきますね♪新米、サツマイモ、松茸、栗…等々、考えるだけでよだれが出てきそうです( ̄? ̄*)。食べすぎには気を付けなければ…っと少しだけ意識する今日この頃です。
そして今回のMVP LabのテーマはMVP Pro版で利用できるPPMLを使った出力方法を紹介したいと思います♪

PPMLとは?

PPMLをご存じでない方も多いと思いますので、まずは機能のご紹介からしたいと思います。
PPMLはPersonalized Print Markup Languageの略でXMLベースの記述言語です。可変印刷をより高速にプリント出力する為の技術で、細かく言いますとAdobe、EFI、Creo Scitexなどで組織されたODPiという業界団体が策定した言語になります。仕組みとしては印刷用のデータを固定部分と可変部分に分離し、プリンタ(RIP)に保存して再利用しながら出力します。ページごとにすべてのデータを送ることがないためデータが軽量になることや、固定部分はRIPで再利用されることから、負荷がかからず、印刷の高速化が図れます。

PPMLの中身その1(居酒屋DMの例)
XMLベースの記述言語でページレイアウトの記述がされています。
PPMLの中身その2(居酒屋DMの例)
居酒屋DMの例になります。コンテンツは上図のように固定部分と可変部分が分かれてPDF化されます。

PPMLは事前に固定部分と可変部分を別々のPDFにしてからまとめて送信するため、オーバーレイ機能※などより印刷を早く行えます。

※オーバーレイ機能:背景画像などの定型データ(マスターデータ)を先にプリンタに登録後、可変データ(バリアブルデータ)をプリンタに送り、合成して出力すること。

MVPでよく利用されているデジタル印刷機ではこのPPMLに対応している機種が多数あります。日頃使用している印刷機が、もしくは今後購入予定のプリンタが対応しているようでしたら試してみる価値はあると思います!
なお、PPMLが使用できるのはMVP Pro版のみになります。MVP Std版では対応していませんので、ご注意ください。

1.MVPのPPMLを利用した出力方法

MVPのPPML出力は印刷画面より行います。

①ファイルメニューより「印刷」を選び、印刷画面を表示します。
②面付設定後、「ファイルへ出力」にチェックを入れます。
③「印刷技術処理」-「印刷技術」-「PPML」を選択し、「ZIPアーカイブ」のチェックを入れます。
④「OK」を押し、指定した場所にファイルを保存してください。

MVPの印刷画面

2.プリンタの設定

上記の操作により保存されたPPMLのファイルは各プリンタメーカで用意されているプリンタのホットフォルダ機能を利用して印刷してください。ホットフォルダとは指定したフォルダにファイルをコピーすると印刷ができるという機能です。印刷設定を指定されたフォルダに事前に設定する事ができるので、印刷画面を出さずに迅速に印刷をおこなうことができます。
※ホットフォルダの有無や機能の詳細については事前にご利用のプリンタメーカにご確認ください。
なお、PPMLはファイル保存がなぜ必要なのかと申しますと、PPMLで作成されたファイルは、プリンタの設定(給紙トレイや排紙トレイ、仕上げなどプロパティで選べるもの)を情報として持つ事が出来ません。その為、ファイル保存をしないで出力すると自動設定で用紙を選んだり、仕上げ処理などは一切することができません。その為、前述のように一度ファイル保存をしておき、ホットフォルダにて印刷を行う必要があります。

また、補足にはなりますが、MVPの印刷画面の印刷技術箇所の選択では「Fiery PPML」という出力方法もあります。

Fiery PPML

これはEFI Fiery RIP専用のPPML出力になります。この出力ではプリンタ設定情報を含めて出力することができますので、前述に述べたファイル保存する事なく、出力することができます。

いかがでしょうか。PPMLを使う事により印刷にかかる時間を短くすることが可能です。もし利用できる環境でしたら試してみてください!

バリアブルプリントソフト「MVP」の詳細はこちら

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