第31回日本DM大賞展見学レポート
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第31回全日本DM大賞
日本郵便株式会社主催 全日本DM大賞 第31回受賞作品展に見学に行って参りました。
こんにちは、ダイリンです。
今回は、3月に開催されました、第31回全日本DM大賞受賞作品の展示会の見学に行って参りましたので、受賞作品を見学した感想などを交えてお伝えします。
全日本DM大賞とは
今年で31回目を迎える全日本DM大賞は、日本郵便株式会社主催、株式会社宣伝会議特別協賛、その他以下の団体協賛で開催されました。
・公益社団法人日本通信販売協会
・公益社団法人日本マーケティング協会
・一般社団法人日本印刷産業連合会
・一般社団法人日本ダイレクトメール協会
・東京コピーライターズクラブ
このアワードは、ダイレクトメール(DM)の企画・表現技術の向上および広告メディアとしての役割・効果の紹介を図り、DMの広告主、制作者にスポットを当てることで、DMというメディアが広く認知されることを目的としており、毎年開催されています。
応募資格も、DMの広告主(差出人/スポンサー)、DMの制作者(広告代理店、制作プロダクション、印刷会社など)といった、DMを企画・制作されている方ならどなたでも応募できます。
どれも、顧客の興味を引き出し、見ていて楽しいDMの数々でしたが、私が気になったDMを数点ご紹介致します。
受賞作品のご紹介
顧客自ら知人に情報を発信するソーシャルなDM
今回の受賞DMも、思わず開けて中身を見たくなるようなDMばかりで、上位入賞者の作品(あえて作品と呼ばせていただきます)は、デジタルでは伝わらない、あなたのための贈り物感が満載でした。
金賞グランプリは、「転居のお祝い」として、新築戸建を模した飛び出すカード「ミニ新居DM」。このDMを新居が建つまでの間にお客様に送るのですが、希望者には「転居のお知らせ」としても使用できますとの一文が添えられています。新居を建てられたお客様への心配りが感じられ、さらに転居DMをもらった友人知人も有望な見込み顧客とすることができる、アイデアが詰まった作品でした。
贈るタイミングも大事「桜咲くクリスマスDM」
学習院大学は、受験勉強の佳境に入った12月に、志願者(見込み)の受験生に対し、「厳しい冬(受験勉強)を乗り越えると、春(合格)が待っている」というポジティブなメッセージカードを届けたそうです。
その結果、志願者数は前年比151.9%に増え、過去10年で最高の結果に。
DM制作の技術の他にも、贈るタイミングと受け取る方々の心情を想いやる細やかな心づかいが大切だと感じました。
反応率が9割超えのバースデーDM
DM手法としてはメジャーなバースデーDMです。送り先を来店頻度の高い家族連れのお客様に絞り、ショッピングモールの特徴を活かした複数店舗のバースデー特典を盛り込むことで、さらに高い来店率を実現されました。
バースデーDMは、購入の際、顧客情報をいただくような店舗では、効果が高いと言われています。
例:カーディーラー、美容室、エステ、フィットネスジム、レストラン、めがね屋など
お誕生日の前月に割引チケットや「ご来場いただいた方にはバースデーケーキをプレゼント」などお得感満載のサービスを提供することで、来店率を通常の数倍にできる場合もあります。
開封するとウィルスに感染!ウィルス混入DM?!
ウィルスソフトの契約更新率向上を目的としたDMで、内容の違ったDM2種類を送る「A/Bテスト」(※)を実施されたそうです。
※同じ目的で違うデザインのDMを別々の顧客に提供して反応の違いを検証すること。
主にWebサイトのUI/UXの検証などに用いられる手法。
このDMには、ウィルスをイメージしたクリップが入っており、封を開けるとバラバラッとクリップが散らばり、あたかもウィルス感染を疑似体験させる仕掛けを施されました。
デジタルで体験するウィルス感染をモノ(アナログ)で疑似体験させる手法が、なるほど!と関心させられました。
いかがでしたでしょうか。こちらのサイトよりその他の受賞作品も見られます。
ご紹介の内容以外もさまざまな工夫をこらしていましたが、「誰に、何を、どのタイミングで、どのくらい、送るのか?DMを開封された顧客がどの様な行動をするのか?」これらを突き詰めたDMばかりでした。
また、Webと連動するなどデジタルマーケティングを駆使し、効果を数値化した取り組みも多く見受けられました。
応募作品は、毎年4月~9月末までの間に実際にDMとして発送されたお仕事を対象としていますので、毎年イベントやキャンペーンを実施されている方や、ご興味のある方は、ぜひ応募してみて下さい。