Vol.7 「ドリームデイ・アット・ザ・ズー 2025 in アドベンチャーワールド」レポート
文字を通じたユニバーサル社会の実現に向けてモリサワができること
私たちモリサワは、2025年11月5日(水)に開催された和歌山ドリデイ実行委員会主催の「ドリームデイ・アット・ザ・ズー 2025 in アドベンチャーワールド」(以下、ドリデイ)に2023年から協賛を続けています。3回目となった今回は、初めて企業ブースを出展し、モリサワ所属のパラ陸上選手 佐藤友祈選手とゲストのグリーティングなど新たな企画も行いました。ドリデイとは、全国から18歳以下の障害のある子どもとその家族1,000組・約4,000名がアドベンチャーワールドに1日無料招待されるイベントです。当日は貸切りで営業されるため、障害のある子どもたちやその家族が遊園地や動物園・水族館で、普段は気兼ねしてしまう周囲の目も気にせずに思い切り楽しめます。来場の申し込みはすぐに定員を超え、抽選となる大人気イベントです。
私たちはこのイベントの存在を偶然知り、視覚に困難さのあるゲストが来場した際にもストレスなく過ごすために、フォントが役に立てるのではないかという思いで、担当者にコンタクトをとりました。ドリデイの特設Webサイト、パークガイド、会場内の案内掲示などでは、UDフォント(UD新ゴ、BIZUDゴシック)が採用され、文字の見やすさ、読みやすさにも配慮した環境づくりに貢献しています。
今年の新たな取り組み—企業ブース&佐藤友祈選手との交流
初出展した企業ブースでは、ユニバーサル社会の実現を目指す取り組みの一環として、パラ陸上選手佐藤友祈選手とゲストが、夢や目標を語り合うグリーティングを行いました。金メダリストの佐藤友祈選手とゲストが夢や目標を語り合い、家族全員の思い出となることは、未来に向けた後押しになると考えたからです。ブースでは、東京2020パラリンピックと今年10月の世界選手権で獲得した金メダルをゲストが首にかけて佐藤選手と記念撮影します。撮影した写真をその場で印刷し、この日のための特別なグリーティングカードに貼り、佐藤選手が子どもの名前とご自身のサインを添えてお渡ししました。そこには「夢や目標」を子どもたちが書き込み、未来への思いを表現します。“今日の日の思い出”と“これから”が詰まった、グリーティングカードは特別なギフトとなってたくさんの家族に持ち帰っていただきました。
佐藤選手は、ブースに来てくださったたくさんのゲストの話に耳を傾けながら、ご自身の経験や、自分のペースで夢に向かって進むことの大切さを伝えました。金メダルを手に佐藤選手とお話しする子どもたちや、見守るご家族の目が輝きます。
夢と笑顔が溢れたブース
グリーティングカードのほかにも夢や目標を付箋に書き、佐藤選手が金メダルを持ったポスターに貼っていただく企画も同時に行いました。そこには「ボッチャで金メダルを獲る」「がっこうがんばる」「たくさん笑ってしっかり食べる」など、書かれた目標はさまざま。佐藤選手に会えるのを心待ちにしていたという中学生くらいの兄弟は、車いす陸上にチャレンジしているとして「金メダル」と目標を書き、佐藤選手が持つ金メダルのすぐ横に貼りました。憧れの眼差しで競技のことやトレーニングの方法について、たくさんの質問をします。また、お母さんと相談をしながら、字を書くことが難しい弟さんの代わりに「おねえちゃんとよぶ」と書いてくれたお姉さんの姿も印象的でした。たくさんの子どもたちの力強くも温かな目標が大きな大きなポスターを埋めつくします。
リラックスした穏やかな表情や、全力で弾けるように楽しむ子どもたちの姿はとてもエネルギッシュで、思いがけず私たちスタッフが元気をいただく1日にもなりました。ブースは来場するゲストが途切れることなく終始笑顔で溢れ、またその笑顔が次の笑顔を呼びました。心から楽しんでいるのは障害のある子どもたちだけではなく、一緒に過ごす家族やきょうだい児も同じです。ドリデイに来るゲストみんなの特別な1日が早く当たり前になってほしいと願わずにはいられませんでした。
特別な1日を通じて目指すユニバーサル社会の実現
ドリデイは、外出を控えてしまいがちな障害のある子どもとそのご家族に“安心と自由”を届け、家族や友人と動物園・水族館を思い切り楽しむための“特別な場所”を提供する取り組みです。特性や属性に関わらず一人一人が社会の一員として、ともに助け合って生きていける社会や、違いを認め合えるユニバーサル社会を体験させてくれる機会でもあります。
私たちモリサワは、「フォント」にできることでユニバーサル社会の実現に貢献したいと考えています。例えばUDフォントは、単に“見やすさ”を追求するだけでなく、「より多くの人に配慮する」という思いやりのかたちのひとつです。
ドリデイの理念である「誰もが当たり前に楽しめる社会」は、モリサワが目指すユニバーサル社会と繋がっています。モリサワはこれからもさまざまな企業や団体と協働し、パラスポーツ支援と文字を通じて、ユニバーサル社会の実現に取り組んでまいります。
「MORISAWA × Para Sports」では、パラスポーツを支える人々や企業の視点からユニバーサル社会を伝えるシリーズ“Messenger”と、パラアスリートの競技をはじめとしたあらゆる挑戦を描くシリーズ“Challenger”の2つのシリーズにてお送りいたします。































