Adobe Type Manager(ATM)
Adobe Type Manager(ATM)は、かつてコンピューター上で文字を美しく表示・印刷するために不可欠だったソフトウェアです。
現在のWindowsやMacなどのOSは、標準でフォントを滑らかに表示する機能を備えていますが、1990年代から2000年代初頭にかけては、画面上でフォントを拡大すると階段状のギザギザ(ジャギー)が発生してしまい、印刷結果と画面の見た目が大きく異なるという課題がありました。
ATMを導入することで、複雑な曲線を持つPostScript(ポストスクリプト)フォントを画面上でも滑らかに表示し、「手元の画面で見ている状態と、実際の印刷結果を一致させる作業環境」を実現することができました。これは当時のデジタルデザインにおいて、仕上がりを予測しながら作業を進めるための画期的な技術でした。
現代ではOS自体にその機能が組み込まれ、フォント形式もOpenTypeフォントが主流となったため、 ATMの役割は低下しています。特定のシステムや特に古いPostScriptフォントを利用している環境でなければ、ATMを個別にインストールする必要はなくなっています。
※ATMを必要としていたType1フォント(初期のPostScriptフォント)は、開発元のアドビによるサポートが2023年に終了しました。これにより、最新のAdobeアプリケーション(IllustratorやInDesignなど)ではType1フォントが利用できません。































