フォント用語集

ページメニュー

Nフォント(Nつきフォント)


Nフォントとは、2004年に改正された文字セット(収録文字)の公的規格であるJIS2004(JIS X 0213:2004)の例示字形を基に作られたフォントの通称です。

フォント名の末尾についている「N」は、この新しい規格に対応していることを示しており、かつての標準規格であったJIS90を基準とするフォントと区別するために用いられています。この仕組みがあることで、同じパソコン内に新旧両方のフォントを共存させ、用途に応じて使い分けることが可能になっています。

具体的な違いとしては、JIS2004で例示字形が変更された「辻」や「葛」といった168文字の漢字の見た目に関係します。例えば、しんにょうの点が1つから2つになったり、文字の一部分が伝統的な形に戻されたりしており、Nフォントを選ぶことでこれらの新しい基準の形を優先的に表示できます。モリサワフォントにおいても、明朝体やゴシック体といった印刷字体を基準とするフォントは、この新しいJIS2004字形を採用して設計されています。

そのため、現代の標準的な表記に合わせたい場合は、まずはフォント名の末尾に「N」がついたものを選ぶことが一つの大きな目安となります。

一方で、モリサワでは書体それぞれの役割やデザインの特性も大切にしています。楷書体・行書体や学校教育向けの学参フォントなど、手書きの美しさや学習上の配慮が求められる書体については、新しい規格にはあえて全面的に合わせず、従来の親しまれてきた字形を継続して収録している場合があります。