Acrobatの注釈機能を活用しよう!
カテゴリ:Adobe Creative Cloud
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こんにちは、はるです。
最近のDTP Lab.ではAdobe MAX開催に伴い怒涛のAdobeソフト新機能紹介が続きましたが、いかがでしたでしょうか。
色々な機能が追加されましたので、ぜひ記事をご覧いただき活用してみてください!
さて、今回はAcrobatの注釈機能を活用した校正の方法やコツをご紹介します。
皆さん、普段資料などを作られた際の校正はどのように行っていますか?
紙に出力して関係者で回覧する、メールで個別に修正点を連絡してもらうなどの方法で行われている方もいらっしゃるでしょうか。
会社やメンバーによって色々なやり方があるかと思いますが、Acrobatを活用するとデータの共有と校正が非常に簡単にできます。
無料のAcrobat Reader DCでもできますので、Acrobat DCをお持ちでない方でも大丈夫です。
紙に印刷して校正する方法とは違ったメリットがたくさんありますので、ご紹介していきます!
1. データ共有機能について
Acrobatを使用すると、リンクを送るだけで関係者にデータを共有することができます。
データを共有することで校正を1つのPDFファイルに集約できるだけでなく、校正に対して関係者同士でコメントをしたり、内容の検索を行うことができます。
またAcrobatがなくてもブラウザで校正することができるため、リンクを受け取ったら簡単に校正を始めることができます。
・依頼する側の操作
Acrobat DCまたはAcrobat Reader DCでPDFを開き、ツールバーの右上から「このファイルへのリンクを共有」をクリックします。
「コメントを許可」スイッチは、デフォルトでオンになっています。表示用のみにファイルを共有する場合は、スイッチをオフにしてください。
「リンクを作成」をクリックすると共有PDFのリンクが作成され、そのURLがコピーされた状態となります。
あとはそのURLをメールやTeamsなどで送信すればOKです。
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・受け取る側の操作
受け取ったリンクをクリックすると、PDF が Web ブラウザ内で開きます。
ゲストとして表示するか、Adobe ID とパスワードでログインします。ログインすると、@mention タグの使用、注釈の編集・削除ができます。
このままブラウザにて校正することもできますが、もしAcrobatにて作業を行いたい場合、ツールバーから「Acrobat で開く」をクリックします。
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PDF がダウンロードされ、Acrobat Reader DC または Acrobat DC 内で開き(デフォルトの PDF アプリケーションが使用されます)、校正作業を行うことができます。
校正した内容は自動的に保存され、すべての校正担当者が参照できます。
校正が終わったら、「完了」をクリックします。
2. 校正の際に使用する機能について
ここからは共有したPDFで使用できる注釈機能をご紹介いたします!
・各種注釈機能
Acrobat DCもしくはブラウザにて共有PDFデータを開きます。
画面上部の「注釈ツールバー」から注釈を追加していきます。
※共有データでは特定の注釈機能のみが使用できます。
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選択したテキストに対して何らかの注釈を入れたい場合、「テキストをハイライト表示」「テキストに下線を引く」「テキストに取り消し線を引く」などが使用できます。
注釈ツールバーから各機能を選択し、任意のテキストをドラッグするとその部分にハイライト表示もしくは下線/取り消し線の挿入が行われ、テキストメッセージ用のポップアップノートが作成されます。ノートにコメントしたい内容を記述することができます。
また、「ノート注釈を追加」を使用すると、任意の場所をクリックすることで好きな場所にコメントを追加することができ、「描画ツールを使用」を選択すると自由にページ上に描画を行うことができます。
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以上のように、校正内容に合わせて注釈のツールを選択することができます。詳しくは以下のページにも説明がありますのでご参照ください。
・注釈への返信と解決済みの設定
入れられたコメントに対して返信したい場合、コメントの下の「返信を追加」から行うことができます。
校正者同士で相談したい場合や依頼者がコメントに対して質問したい場合など、簡単にやり取りを行うことができます。
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また、コメント内容に対処した場合、その注釈に対して「解決」の設定を行うことができます。
注釈の右上にある「…」をクリックし、「解決」を選択します。そうするとコメントに「解決済み」の文言が表示され、対処済みであることが一目でわかるようになります。
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・注釈の検索、並び替え、フィルター
ページ数の多い文書の校正では、対応済みの注釈と未対応の注釈が混ざって混乱してしまうことがありませんか?
また、確認したい注釈がどのページにあったか分からなくなることなどもあるかもしれません。
そのような場合、注釈の検索や並び替え、フィルターの機能が便利です。
注釈内容の検索を行いたい場合、「注釈を検索」をクリックし、任意の文字列を入力して検索を行います。
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さらに「注釈を並び替え」機能を使うと注釈が追加された日時や注釈の種類による並び替えが可能です。
また「注釈をフィルター」の機能では特定の担当者の注釈や未解決の注釈などをフィルタリングして表示させることができます。
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いかがでしたでしょうか。
Acrobatの注釈機能を使うと、いつ誰がどのような注釈を書き込んだのか簡単に分かりますし、取りまとめが非常に簡単で、効率的に校正を行うことができます。
他にも、例えば紙で校正すると修正内容を改めて打ち直す必要がありますが、Acrobatですと校正内容をコピーすることができるため、入力ミスを減らすことができます。
もちろん用紙・印刷のコスト削減にもなります。
ただ同じデータであっても、画面で見た場合と紙に印刷して見た場合では印象が異なって見えますので、紙で校正した方がよい場合もあるでしょう。
場合によって使い分けていただき、データ上で校正を行う際はぜひ今回ご紹介したAcrobatの注釈機能を活用してみてください!