フォント用語集

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Windows


マイクロソフト社が開発したオペレーティングシステム(OS)です。1985年に最初のバージョンが発表され、1995年にリリースされたWindows 95は家庭にPCが普及するきっかけを作りました。

以降、Windows XPやWindows Vista、Windows 7などを経て、2012年には現在の最新バージョンとなるWindows 8がリリースされました。Windows 8はパソコンだけでなく、タブレット端末での利用も考慮されているのが特徴です。

Windows XP以前のフォントと、Windows Vista以降のフォント Windowsに搭載されたフォントと、文字セットの関係を見ていきましょう。

Windowsには、日本語標準フォントとして「MSゴシック」「MS明朝」などが搭載されていますが、これらMSフォントもOSのバージョンが上がる度にアップデートが施されています。

たとえば、Windows XPに搭載されていたMSフォントは、JIS X 0208-1990で定められた字形(JIS90字形)を採用していましたが、2007年に発売されたWindows Vistaでは、MSフォントがアップデートされ、MS明朝には1,514文字、MSゴシックには1,755文字が追加されたほか、従来JIS90を基準にしていた字形は、JIS X 0213:2004を基準にしたものに変更されています。また、Windows Vista以降では、 JIS2004に対応した「メイリオ」も利用されるようになっています。

この変更によって、私たちにどのようなことが起こるのでしょうか。

まず、Vista以降で追加された文字は、XP以前の環境ではみることができません。

そのため、同じMS明朝で作ったドキュメントであっても、それがVista以降のOSで作られたものなのか、XP以前のバージョンで作られたものなのかによって、ドキュメントのテキストが正しく表示されなくなってしまいます。

同じことは、字形の変更にも当てはまります。たとえば、Vista以降で入力した「葛飾の飴の噂」という文章は、XP以前では「葛飾の飴の噂」と表示されてしまいます。

つまり、「MS明朝で作ったドキュメントです」とひと口に言っても、それがVista以降で使われているMS明朝なのか、Windows XP以前で使われているMS明朝なのかによって、表示される字形がまったく異なってしまうのです。 このような字形の変更は、時として大きな印刷事故にもつながることがあります。

マイクロソフト社では、Windows Vista〜7(Windows 8には用意されていません)で使用できるJIS90版のオプションフォント(バージョン2.5)をダウンロードセンターから入手可能とし、Windows XPで使用できるJIS2004版のオプションフォント(バージョン5.0)もアップデートで対応できるようにしました。

ただし、JIS90版とJIS2004版は フォント名が同一のため、同時使用ができません。そのため、今、自分がJIS90版を使っているのか、 JIS2004版を使っているのかを、常に把握しておく必要があります。

Windows 8は、Unicode IVSをサポートすることで、JIS X 0208:1990とJIS X 0213:2004の両方の字形を同時に扱える環境が提供されています。

運用上の注意は必要ですが、従来のようにフォントを区別することなく、同一書体で利用できるようになっています。