OCFフォント
OCFフォント(Original Composite Font)とは、1980年代後半から1990年代にかけて、日本語のデジタルデザインや印刷の現場で最初に普及したフォント形式(ファイルフォーマット)です。
OCFフォントは、Type1フォント(欧文PostScriptフォント)を複数組み合わせることで構成されています。
もともとコンピューターでフォントを扱う仕組みは、アルファベットと数字(約256文字)で事足りる欧米の言語を基準に作られていました。そのため、漢字などを含め数千〜数万文字を必要とする日本語のフォントは、データ量の多さからそのまま扱うことができないという技術的な壁がありました。そこで、小さなフォントの集まりをいくつも積み重ねて、一つの大きな日本語フォントとして機能させる「複合(Composite)構造」が考案されました。これがOCFフォントの始まりです。
当時は画期的な技術でしたが、複数の小さなファイルを組み合わせて構成されているため、データの容量が大きく、コンピューターの動作が重くなりやすいという側面がありました。
また、ファイル構造が複雑なために、現在のOSでは正しく読み取ることができず、最新の制作アプリケーションでもサポートが終了しています。
現在はより管理が簡単で多機能な「OpenTypeフォント」が主流になっていますが、日本語デジタルフォントの歴史における「第一世代」として、非常に重要な役割を果たしたフォント形式です。































