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例示字形


JISの規格票に示されている字形のこと。

JIS X 0213:2004(JIS2004)では、従来のJIS90に比べ、168文字の例示字形が変更されました。JIS2004に対応したNフォントでは、これに合わせて字形の変更が行われています。

JIS X 0213:2004では「例示字形の変更」という表現が使われていますが、この168文字の中には、字体は同一で字形が異なるもの(「茨」「豹」など、図1参照)だけではなく、字体そのものが異なるもの(「辻」「榊」など、図2参照)も含まれています。

なお、「例示字形」とは、あくまで“例示”であり、点の向きやはらい、筆押さえの有無などはJISでは容認する、とされています。つまり、JISの規格では、デザインの差による字形の細かな違いは、同一の字体として許容されているのです。

JIS2004で例示字形が変更された168文字に対して、実際に字形に変更が加えられている文字数がフォントによって異なるのは、JISが字形について規定しているものではないからです。

例として、JIS2004への対応にあたり、「小塚明朝Pr6N L」では168文字のうち160文字、「リュウミンPr6N L-KL」では168文字のうち133文字の字形が変更されています。

図1
字体は同一で字形が異なる例
図2
字体そのものが異なる例