フォント用語集

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sfnt-CIDとNaked-CID


CIDフォント(文字ごとに割り振られた識別番号で管理するフォント)には、データの格納形式によって大きく分けて「sfnt-CID」と「Naked-CID」の2種類が存在します。
これらはフォントデータがどのような「外箱」に収められているかによって区別されます。

sfnt-CIDは、現在私たちがパソコンで一般的に使用しているOpenTypeフォントやTrueTypeフォントに採用されている形式です。
「sfnt」とは、WindowsやMacといったOSが標準的に読み取ることができる共通のデータ構造(外箱)を指します。
この共通の箱の中に、大量の文字を効率よく管理できるCIDの仕組みや、字体(字形)を切り替える機能、文字の間隔を調整する詰め情報などを組み込んでいるため、パソコンにインストールするだけで、画面表示や印刷にそのまま利用することができます。

対してNaked-CIDは、その名の通り「裸(Naked)のCIDフォント」という意味で、パソコンのOSが読み取るための「sfnt」という外箱を持っていない形式を指します。
かつて、高解像度な出力を目的とした「フォントインストーラー」と呼ばれる専用ハードディスクや、プリンタ本体にフォントを直接格納して使用していた時代に主流だった形式です。
パソコン側にインストールして使うのではなく、出力機側で直接フォントデータを処理するために最適化されていました。

なお、「Naked-CID」は Mac OS X 以降の環境ではサポート対象外のため、近年使用されているCIDフォントの多くは「sfnt-CID」です。また、2023年にアドビがType1フォント(CIDフォントの土台となった世界初のPostScriptフォント)のサポートを終了したため、最新のAdobeアプリケーションではCIDフォント自体が使えません。モリサワでも2024年8月31日をもってCIDフォントの製品サポートを終了しており、現在はOpenTypeフォントにその役割が引き継がれています。