『文字組版の教室』をオンラインで開催しました!
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『文字組版の教室 (2021オンライン)』レポート

皆さま、こんにちは、黎です。
前回のブログで初登場の「はる」さんも書いていましたが、今年は梅雨入りが早く、じめじめした日が続いていますね。洗濯物をベランダに干せないのがつらいです( ;∀;)
さてさて今回のブログは、先日オンラインで開催しました『文字組版の教室』についてご紹介します。
オンラインなら梅雨でも快適に受講できますね♪
おしながき
1.オンライン開催『文字組版の教室』

毎年モリサワでは『文字組版の教室』を弊社へお越しいただきスクール形式で開催しておりましたが、昨今の情勢もあり初めてオンラインにて『文字組版の教室』を行いました。
初のオンライン開催ということで、今回は大々的なアナウンスは控え、限定開催とさせていただきました。その内容の一部をこちらでご紹介します。
講師は本社ユーザサポート部:加藤が担当しました。
加藤は、文字組版教室の講師の他、入社以来10年以上DTP系のアプリケーションを担当し、講習やセミナー、お問合せ時のサポート対応業務をしています。また昨年から約1年間、東京2020組織委員会へ出向し、出版関係の部署で制作などの業務も担当していました。
2.『文字組版の教室』の概要
開催日:2021年5月21日(金)
時間:13時~17時
定員:80名
受講料:8,000円(税込)/ 1名あたり
配布資料:講義で使用するレジメ・および各種資料(事前郵送)
詳細ページはこちら
3.当日のアジェンダ
【第一部】文字について 【第二部】組版について
1.文字と組版とは 1.組版の基本
2.文字と組版の歴史 2.約物と禁則処理
3.デジタルフォントと文字コード 3.行頭・行中・行末の処理
4.書体・フォントの基本 4.詰め組
5.ルビの組み方
6.数字の組み方
4.主な内容
通常開催では各種資料をお渡ししておりますが、今回はあらかじめ受講者の皆さまへ資料を郵送しました。また、当日はスケジュールに沿って、前半は文字・後半は組版について講義を行いました。
内容は文字や組版を理解する上で必要な名称などの基礎的な部分に始まり、組版ルール、実例をご紹介したり、途中の振り返りとしていくつか問題を出しながら、組版として誤りのある部分はどこかなど実践的なことも含みました。

セミナー中にも随時Q&Aを書き込んでいただき、リアルタイムでコミュニケーションができると受講者の方からも好評でした! いただいたご質問は最後の質疑応答で回答し、お時間の関係で回答できなかったものは改めてメールを送らせていただきました。
セミナー内でいただいたご質問をいくつか紹介します♪
Q1.異体字に関して
同じバージョンのアプリで「鯖」と入力し、書体をPr6からPr6N(印刷標準字体優先表示)に変更した際、字形が変わるのでしょうか?
↓
A.変わります。JIS2004字形では168文字の字形が、それまで慣用的に使われていた字体から印刷標準字体に変更されました。そのため「N」が付くフォントと「N」が付かないフォントでは表示する文字が異なりますので、アプリケーション使用時は注意が必要です。


Q2.字面詰めについて
カーニング機能のメトリクスとオプティカルの違いは何ですか?
↓
A.OpenTypeフォントにはあらかじめ文字の詰め情報が設定されています。
メトリクスはOpenTypeフォントで使用し、選んだフォントの詰め情報を活かします。
オプティカルはTrueTypeフォントなど詰め情報のないフォントに使用し、アプリケーションが自動的に詰めを判断します。
5.受講いただいた皆さまの感想
受講者の皆さまには最後にアンケートでご意見をいただきました。
いただいたご意見の中でも、とくに多かったものをご紹介します。
・文字組版の基礎の確認ができたので良かった。
・今まであやふやだった箇所がよく理解できた。もっと早く知りたかった。
・対面だと視力や座席によってスライドが見えにくいことがあるが、オンラインだとよく見えた。
・オンラインだとリラックスして受講できた。
・気軽に参加できた。出社しなくても受講できるのが良かった。
皆さまとても集中して学んでいただき、オンラインならではの良さを感じていただける講座となりました!
今後も『文字組版の教室』のみならず、オンライン配信のセミナーを開催していく予定です。
決まり次第、ご案内しますので、皆さまも機会がありましたら受講してみてください。