敬称が異なる宛名の作り方!
カテゴリ:バリアブルソフト『MVP』
夏本番◎
こんにちは、まつをです!連日のように猛暑日が続いておりましたが、皆様夏バテせずに食事はきちんと取れていますでしょうか?
食欲がなくても食べやすい「そうめん」と「ひやむぎ」、よく似ていますが何が違うのでしょうか。実はこの両者、麺の太さによって分類されているとか。「そうめん」は直径1.3㎜未満・「ひやむぎ」は直径1.3~1.7㎜未満・手延べの場合は1.7㎜未満であれば「そうめん」と「ひやむぎ」どちらを名乗っても問題ないそうです。太さの違いということで中身は同じなんですね。
今回のブログテーマは『敬称が異なる宛名の作り方』です。敬称と一口に言っても、会社名には「御中」、個人名には「様」と相手に合わせて使用する必要があります。敬称の使い分けは、そうめんとひやむぎの呼称の違いよりもシビアな問題です!
敬称が異なる宛名の作り方
敬称が異なる宛名の作成方法は複数ありますが、私がブログでご紹介したフィルタ実行という機能でも作成することができます。
フィルタ実行とは「大人には大人用のテンプレート、子供には子供用のテンプレート」というような形で、データベース上の情報を基に、複数のMVPテンプレートへ自動で振り分けて一括出力ができる機能です。
今回はそんなフィルタ実行機能を使わずに、宛先が会社名の場合には「御中」を、人名の場合には「様」の敬称がついた状態で出力する方法をご紹介します。
フィルタ実行と異なる点は…
・事前に各敬称用のMVPテンプレートを作成する必要がなく、MVPテンプレートは一つで済む。
・MVP Pro版に付属している自動化ツールMJFのフローに組み込めるデータである。
※フィルタ実行はMJFで動作しません。
コメントコマンドの活用
フィルタ実行と異なるデータの作り方というのは、「コメントコマンド」を使用したデータ作りになります。
コメントコマンドは、コマンドで挟んだ文字列を印字させない機能です。データ作成時の注意書き等をコマンド内に書いておく使い方をすれば何かと役立ちそうですね。
宛名作成手順
1.データベースの準備
それでは、コメントコマンドを使用して敬称が異なる宛名を作成する手順をご紹介します。
まずは、会社名と人名がそれぞれ別のフィールドになっているデータベースを準備します。
2.MVPデータの準備
今回は「用紙:ハガキ」としたものに対してデータベースを読み込ませ、下絵・郵便番号・住所を各ボックスに設定したものを使用します。
3.敬称「様」の設定
人名の後には「様」の敬称を付けるので、DBパレットより「名」フィールドの「データタイプ詳細設定」-「オプション」-「データの後に付加する文字列」にて「様」を入力します。また、「データがない場合、付加しない」にチェックを入れることで名前のデータが無い場合には「様」も連動して表示されないようにします。
4.テキストボックスの設定
テキストボックスを配置し、「会社名・姓・名」のフィールドを順に挿入します。
5.敬称「御中」の設定
「御中」の設定を行う事前準備として、「姓」「名」のフィールドをそれぞれコピーします。
「フィールドコピー」を行う際、データタイプ等もコピーするか聞かれますが今回は「いいえ」を選択し、DBパレット内に「姓コピー」「名コピー」フィールドを作成します。
6.コメントコマンドの設定
「姓コピー」フィールドの「データの前に付加する文字列」にコメントコマンドの始まりのタグ:<coment>を設定します。
また、「データがない場合、付加しない」にチェックを付けます。
「名コピーフィールド」の「データの後に付加する文字列」にコメントコマンドの終わりのタグ:</coment>を設定します。
また、「データがない場合、付加しない」にチェックを付けます。
7.テキストボックスの設定
レイアウト画面に戻り、テキストボックスへ先ほど作成した「姓・名コピーフィールド」の挿入と「御中」を入力すればデータは完成になります。
8.おまけ
会社名と人名両方ある場合の処理
「姓」フィールドの「データの前に文字列付加」にて改行のコマンド:<br>を挿入し、会社名と人名両方ある場合は改行されるよう設定します。
また、「データがない場合、付加しない」にチェックを付けます。
出力した結果このような形になりました。データベース順に適正な敬称がついた形で書き出せています。
今回は文字属性コマンドにて、「姓・名」フィールドや「敬称」の文字サイズを適宜調整しています。
※MVPで使用できるコマンド一覧は、テキストボックスの「テキストタブ」-「コマンド入力」より確認することができます。
コマンドは今まであまり使ったことがなかったという方もいらっしゃるかもしれませんが、アイデア次第で様々な使い方ができます。この機会にコマンドを活用してみてはいかがでしょうか!
MVP Std版をご契約のお客様も、ユーザーズガイド(P230~)を参考にコマンドを手入力していただければPro版のコマンドも使用することができますので是非一度お試し下さい。