文字コード
文字や記号をコンピュータで扱うために、文字や記号、ひとつひとつに割り当てられた固有の数値のことで、シフトJISやUnicodeなどがよく知られています。
キーボードで入力したものが、どのようにして文字として出力されるかを簡単に見てみましょう。
まず、フォントが持つ文字には、そのほとんどに何かしらのコードが振られていて、OSやアプリケーションはそのコードを使って文字を呼び出しています。たとえば、「辺」という文字を打つとします。
この文字をシフトJISで呼び出す場合、アプリケーションは「95D3(0x95D3)」というコードで「辺」の文字を引き出します。Unicodeなら「8FBA(U+8FBA)」となります。
中にはコードが振られていない特殊な文字もあります。この文字を引き出すには、InDesignの字形パネルのように、OpenTypeフォントが 持つすべての字形にアクセスすることができるアプリケーションが必要になります。
シフトJISで呼び出すか、Unicodeで呼び出すかは、アプリケーションによって異なります。 Mac OS X以前は、InDesignのようなUnicodeに対応したアプリケーションであっても、OSとのやりとりがシフトJISに限られていたため、その機能をフルに活かすことはできませんでした。
しかし、近年のWindows OSやMac OS X、主なDTPアプリケーションは、いずれもUnicodeに対応しており、さまざまな文字がさらに扱いやすい環境になっています。
任意の文字の文字コードは、Mac OS Xでは文字パレットを使うと確認することができます。また、InDesignの字形パネルからも、選択した文字のUnicode、シフトJISコード、GID/CIDなどの情報を見ることができます。
OSやアプリケーションは、これらの文字コードを頼りに、フォントから文字を引き出しています。
文字コードはDTPに限らず、コンピュータで文字を扱ううえで非常に重要な役割を担っているのです。
文字コードと関連して押さえておきたいのが「エンコーディング」です。 これはフォントが持つ各文字を、文字コードで符号化(encode)することを言います。
フォントが持つ文字は、エンコーディングされることではじめて、文字コードからその文字を呼び出すことができるようになります。
