学校法人・専門学校 HAL大阪
学生時代からプロユースの
フォントに慣れ親しむことで、
訴求力の高いビジュアル作品を
創りあげることができる。
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学校法人モード学園 法人本部 学務室室長 兼 HAL大阪 統轄責任者
寺田 延生 氏
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学校法人・専門学校HAL大阪 教務部 主事 CGデザイン担当
山口 賢介 氏
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学校法人・専門学校HAL大阪 教務部 主事 IT・WEB開発担当
浅田 正雄 氏
独自の産学連携システム、プロと同じソフト・ハードで最高の学習環境を提供し、学生たちをサポートするHAL。 CGデザイン学科において、プロの環境を整えるということは単に最新の機器を揃えるということだけではない。学生 たちに開放されているビジュアルデザインスタジオでは、全てにMORISAWA PASSPORTが導入されている。
MORISAWA PASSPORTがフォントへの意識を高めた
HAL大阪は学校法人モード学園が1984年にコンピュータ総合学園HALとして設置した大阪府認可の専修学校。開校当初から4年制課程を設置し、4年制を有するコンピュータ系の専修学校としてはパイオニア的存在である。
情報処理の技術者・エンジニア・プログラマーが多く必要とされた時代の要請に応じ開校したため、すぐに学生数が急増。2年後には新校舎を完成させ、移転した。その後、ゲームソフト制作の分野での人材・クリエイターの必要性を感じ、90年代半ばに、いち早くゲーム・CG・マルチメディアの3学科を有するマルチメディアコースを開設している。
1999年に現在の総合校舎に移転、常に時代の流れの数年先を見据え、カリキュラムを毎年開発・更新し、卒業時には即戦力となる「社会が求める人材教育」に努めている。現在は、ゲーム・CG・IT・ミュージック・カーデザイン・ロボットなどIT・デジタルコンテンツを網羅する学部・学科編成で、各分野の即戦力を輩出し続けている。
"創造性の開発"を教育理念とし、今までになかった発想をプラスすることで新たなものを生み出す力をつける、独自の「創造性教育」を実践。クリエイティブ面を重視し、単にツールを使いこなすオペレーターではなく、エンジニアリングができるクリエイター、コンピュータの中身まで熟知したクリエイター養成を目指している。
そのためにHALで必要だったのはプロ環境。「フォントの重要性を大きく意識したのは、MORISAWA PASSPORTの導入から」と、HAL学務室室長 寺田延生氏は語る。
プロユースのフォントの持つ表現力、訴求力は非常に高い
MORISAWA PASSPORTが使われるCGデザイン学科では、グラフィックデザインが中心。CGデザイン担当山口賢介氏のお話では「ソフトウェアの勉強ができるところはたくさんある。ツールさえあればアマチュアでも簡単にできてしまう時代にアマチュアとプロの差はどこにあるのか。IllustratorやPhotoshopを、単に小手先で使えるというレベルではなく、グラフィックデザイン業界で長きに渡って成長し、活躍し続ける人材を育成するためには、デザインの基本ノウハウを教えることが重要だと考えています。実際、本校では手作業での版下作成を授業に取り入れています。文字・色指定などまで、Macintosh導入前の作業を実践することで、版下のそれぞれの情報の役目を知った上で、これらをデジタルに置き換える。こうすることで、入稿用のデータをしっかり作ることができるようにもなり、プロの業者さんとも話ができる、仕事場で役立つスキルを身につけられる」とのこと。
そして、学生たちが即戦力のグラフィックデザイナーとして就職するために、必要不可欠なものがプロユースのフォントだった。「世の中にはたくさんフォントがあり、素人にはわかりにくいが、プロには一目瞭然。ビジュアルとコピー、この2つをいかにうまく組み合わせて、新しい表現を生み出すかが重要で、コピーやロゴタイプにどんなフォントを使うかは作品の訴求力を大きく左右するのです」
フォント数の幅で深くなる「組版」作品のレベルを左右する MORISAWA PASSPORT
スタンダードなフォントを使いこなし、クオリティの高い作品を作ることはもちろん可能。しかし、コピーをビジュアルとして捉えた時に、フォントの種類が少ないと表現力は弱い。フォントをアレンジできるようなタイプフェイスまで作れる技術は、そう簡単に修得できるものではないので、使えるフォントの数が作品のクオリティを左右することもある。MORISAWA PASSPORTの導入で全てのモリサワフォントを使用できる環境になり、学生の作品レベルは一気に向上したという。前述の寺田氏はこの変化を目の当たりにし、フォントへの意識が高まったそうだ。もちろん、学生の文字に対する意識、知識にも変化があり、仕上がった作品を見て使っているフォントの書体名、サイズを認識できるようになってきているそうである。
「CGデザイン学科では、グラフィック、DTP、エディトリアルデザイン、デザイン論の4つが基本です。グラフィックでは企画からデザイン制作、DTPではコンピュータを使ってのオペレーション業務・入稿データ制作、エディトリアルデザインでは指示原稿からデジタル処理、文字の組み方、レイアウト、ページネーションについて教えます。「組版」は素人ではできません。本校ではモリサワさんの「文字は語る」と「組版で語る」をテキストとして使用し、より文字に対する深い知識を持つことができています。学生時代に全てのモリサワフォントを使用できる環境。それはプロユースのフォントに慣れ親しみ、使いこなせるようになるということ。MORISAWA PASSPORT導入後は、学生にとって満足のいく環境、潤沢な環境になったと思います」と山口氏は続けてくれた。
コスト面、管理面からも画期的だったMORISAWA PASSPORT
「フォントへの意識が高まったのは2000年頃からでしたが、コストの壁は高かった」と、教務部 主事/ IT・WEB開発担当 浅田正雄氏。「例えばMacintoshが100台以上ある中で、フォントの搭載はその一部だけ…というわけにはいかない。教育効果を考えると100台あれば100台全てに同じものを搭載する必要があります。当時はMacintosh本体だけではなく、出力用フォントも必要でしたから、コスト面を考慮すると、多くのフォントを導入する事は難しく、基本書体、スタンダードなものを揃えるだけでも大変なことでした。また、学生が就職していくグラフィックデザインの業界では、最新の環境ばかりではありません。バージョンダウンした機器では扱えないという状況では即戦力とはなりませんから、HALでは最新のMacintoshから3世代くらい前のものまで保有し、卒業前にはあえて古いものにも触れさせるようにしています。だいたい、1年ごとに全台数の3分の1ずつ程度は新機種に入れ替えるというような状況で、その都度のフォントの管理もそれは大変でした。ですから、MORISAWA PASSPORTが発売になった時には飛びつきましたね(笑)。教育効果は言うまでもありませんが、コスト面・管理面ともに大幅に楽になり、助かっています。最近ではグラフィックデザインだけでなく、WEBでもフォントの力は増していると感じているので、導入して本当に良かった」と語る。
自宅でも全てのモリサワフォントを使えることは学生にとって大きなメリット
「学生の自宅でのPC環境はバラバラです。 学校の授業、放課後の課題制作の続きを自宅でやりたいと思っても、ネックになるのがフォントの互換性です。学生が個人で購入するにはフォントは高価なものですし、ライセンス契約も面倒なものです。自宅でもフォントを正しく使え、学校と同じ環境でデザインワークができれば飛躍的に効率があがるので、安価で提供される「MORISAWA Font Student Pack*」は学生にとってありがたいと思いますね」と、山口氏。認定校でもあるHAL大阪・東京・名古屋では、この1月より学生向けに「Student Pack*」の特別販売が始まる。
*Student Packは2013年9月13日をもって販売を終了いたしました。学生の皆様には、MORISAWA PASSPORT アカデミック版をご用意しております。
»MORISAWA PASSPORT アカデミック版についての詳細はこちらから