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長崎市役所

これからの広報紙は、
“いかに見てもらうか、
読んでもらうか”
のしかけ作りのために、
より効率的な紙面制作を目指します

長崎市役所
  • 長崎市企画部広報広聴課 係長

    水田 光一 氏

  • 長崎市企画部広報広聴課

    菖蒲 浩 氏

  • 長崎市企画部広報広聴課

    生駒 太一 氏

  • 長崎市企画部広報広聴課

    下川 耕太郎 氏

長崎市の広報紙である『広報ながさき』は、市民と行政をつなぐ大切な媒体として、10年以上前からDTPで 制作されている。制作環境の移行に伴い、フォント環境はMORISAWA PASSPORTが紙面制作の基幹 の一役を担っている。

行政に求められる労力・コスト削減にもDTPは有効

長崎市役所が広報活動に利用しているメディアは、テレビやラジオ、インターネットなど多岐にわたるが、広報紙は誰もが手軽に手に取ることができ、さらに保存性も高い媒体として、市の広報には欠かせない存在だ。
 『広報ながさき』は、長崎市の企画部広報広聴課の6名によって毎月36ページのボリュームで制作されている。DTP環境への移行は早く、他の自治体に先駆けて今から10年以上も前に遡る。DTP導入当初はMacintoshとQuarkXPressで制作を開始し、2008年1月にQuarkXPressからInDesignに移行し、同時にフォント環境もMORISWA PASSPORTに統一された。

広報広聴課の水田係長に、現在のDTPシステムでの広報紙制作に落ち着いた経緯を伺った。

「まず、10年前のDTP導入当初にOSをMacintoshにしたのは、印刷会社とのシステムの違いによるトラブルを極力避けるためでした。その後、庁内もパソコンで仕事するようになりWindows機が導入されましたが、すでに広報紙の編集はMacintosh環境でデジタル化されていたので、そのノウハウを無駄にしたくありませんでした。

InDesignへの移行は、ちょうどその頃Mac OS Xに移行したのですが、当時QuarkXPressはOS Xに未対応だったこともあり、その選択肢は限られていました。また、PhotoshopやIllustratorは以前から使用していたソフトだったので、それぞれ個別に購入するより、CSというパッケージで導入するほうが安価でしたし、同じメーカーという利便性もあると判断しました」

新システムに移行し実際に使用されて、どんな感想をお持ちだろう。
「InDesignによる新システムを導入して約1年になりますが、非常に満足しています。広報紙は月に1回、必ず発行しなければならないものです。しかも労力やコストの削減が行政の命題ですので、日々の作業が短時間で行えることは大歓迎です。そういう意味でMORISWA PASSPORTも大いに役立ってくれています」(水田係長)

MORISAWA PASSPORT導入によって得られる様々なメリット

MORISWA PASSPORTもコスト削減に貢献しているとのことだが、実際の編集作業でどのような使われ方をされているのかお聞きした。
「フォントは紙面の読みやすさを考慮して基本的に4~5書体で制作し、主に、新ゴ、新丸ゴ、太ミン、太ゴを使用しています。特集記事などのコンテンツ内容以外は、これらの使用する基本書体を決めて制作しています。使用するフォントはそれほど多くはありませんが、MORISWA PASSPORT導入後はフォント管理が非常に楽になりました。

『広報ながさき』のデザインは2000年から変わっていません。しかし、最近では新聞でも文字が大きくなる傾向があるなど、一般の出版物にも様々な変化がみられます。今後は、より市民の皆さんに伝わるような紙面の構成についても検討を重ねていく必要があります。その際に、MORISWA PASSPORTには豊富な書体があるので、気軽に試行錯誤できる点はありがたいですね」(菖蒲氏)

「現在の『広報ながさき』は36ページで構成されており、担当6名で分担しながら進めています。それぞれのページには、決まったレイアウトがあり、使用する書体、フォントサイズも決めていますが、全体を通しての統一感や読みやすさという点では、まだまだ改善の余地があります。レイアウトデザインや文字の使い方などを工夫することで、市民の皆さんがより見やすく、読みやすい紙面を提供していきたいと考えています」(生駒氏)

最後に、使用されるフォントフォーマットがOpenTypeとなったことによるメリットについて伺ったところ、
「広報紙には、人名や地名などが頻繁に登場しますが、今までは使用できる文字数が9,000字程度だったのが、今は23,000字もあるので、そのあたりの対応がやりやすくなったのが大きいですね。また、OpenTypeの各文字セットが利用できるのもメリットです」(下川氏)と語っていただいた。

広報ながさきは、InDesign の機能を駆使しながら、効率的に制作している。また、モリサワフォントを使用することで、可読性だけでなくコンテンツを表現する際に文字を形として見せるよう心がけている。

今後は、より市民サービスにつながる紙面作りとメディア展開を

2008年2月号からは長崎市役所のホームページでPDFデータも公開されているが、このような市民サービスも短時間で容易にできる点もDTPならではのメリットだ。また、使用されるフォントによって、読みやすさなど紙面のクオリティも左右されるが、MORISWA PASSPORTを導入しておけば、様々な文字を組み合わせたシミュレーションもコストをかけずに可能になる。紙面のクオリティを向上することも市民サービスのひとつと言えるのではないだろうか。