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株式会社オープンエイト

ビジネス動画の内製化を加速させた「Video BRAIN」
信頼感の高いフォントが
アウトプットの質を向上

株式会社オープンエイト
  • 株式会社オープンエイト
    カスタマーサクセス1部
    部長

    佐伯 和彦

    Kazuhiko Saeki

  • 株式会社オープンエイト
    プロダクト開発部 Video BRAINグループ
    プロダクトマネージャー

    古山 亜人

    Tsuguto Koyama

独自のAI技術を活用した動画編集クラウドサービス「Video BRAIN」を核に、SNSの配信分析ツール「Insight BRAIN」、動画自動生成サービス「V-matic」などの各種サービスを提供する、株式会社オープンエイト(以下、オープンエイト)。Video BRAINには、モリサワフォントの197書体が搭載されている。変化のスピードが著しい動画編集領域で高い支持を集め続ける理由や、Webフォント導入の決め手などを、顧客担当の佐伯氏、開発担当の古山氏に伺った。

「誰でも簡単に」が変えた、オンラインコミュニケーション時代のビジネスの形

DX化への取り組みが進む近年、ビジネスシーンにおいて動画コンテンツの活用が盛んに行われている。SNSへの投稿や自社商品・サービスの紹介といった対外的なものから、人事採用、社内広報や作業マニュアルなどその用途も広い。 

戦略的に動画を活用しようとするときに、課題となるのがコストや制作のスピード感だ。従来、専門的なスキルを必要とする動画制作は外部へ委託するケースが多く、内製化のハードルは高かった。そこでオープンエイトは、Web ブラウザ上で動作する「誰でも簡単に使える」動画編集ツールの開発に着手。独自のAI技術を活用して、PowerPointのように直感的に操作できるクラウド型動画編集ツール「Video BRAIN」を2019年に公開した。 

Video BRAIN Webサイト

以降も、新機能追加などの定期的なアップデート、素材やテンプレートの拡充を重ねて使いやすさを追求するとともに、既存顧客に動画活用のサポートや提案を行ってきた。こうしたユーザーに寄り添うサービスが支持を広げ、Video BRAINはオープンエイトのコア事業に成長。現在は600を超える企業・自治体に採用されている。 

コロナ禍で直接的な対面が難しくなったこの数年は、社内外のコミュニケーションツールとしての動画ニーズも急伸している。新入社員の紹介動画などはその一例だ。

「文字情報だけで人となりを伝えるのは難しいですし、従業員向けの動画コンテンツがあれば、社歴が浅い方も会社のカルチャーをつかみやすいという利点があります」と、顧客の動画活用を提案・サポートする佐伯氏は話す。また、イベントなどの案内も静止画や動画を織り交ぜたリッチコンテンツとすることで、ユーザーの目に留まりやすくなる効果があるという。 

オンライン・コミュニケーションが一般化する中で、動画は欠くことのできないビジネスツールとなった。その編集制作をVideo BRAINのサービスが支えている。

TypeSquareとサーバーフォントの併用でシームレスなデザイン体験を実現

Video BRAINは当初フォントの選択はクライアントOS・Webブラウザの標準フォントに依存していたが、現在では動画内の表示フォントに197書体のモリサワフォントをWebフォント、サーバーアプリフォントとして導入しテロップ(字幕)表示などで利用できる。 

Video BRAINのプロダクトマネージャーとして新規機能の開発や改善、課題の分析に当たる古山氏は、「ビジネス動画として使っていただく以上、お客様のPC環境によって完成する動画に差分が生じるのはサービスとして成り立たないと判断しました。モリサワフォントはビジネスシーンで広く普及していて信頼感が高く、種類も豊富なので、導入に迷いはなかったです。成果物の質を上げて競合に差をつけたい、という狙いもありました」と経緯を振り返る。 

(右)カスタマーサクセス1部 部長 佐伯 和彦 氏
(左)プロダクト開発部 Video BRAINグループ プロダクトマネージャー 古山 亜人 氏

また、それまで動画の書き出し後にしか確認できなかったプレビューも、Webフォントを導入することでリアルタイムプレビューが可能になり、編集効率が大幅に向上した。サーバーフォントとの併用によって、「シームレスなデザイン体験を提供できるようになった」(古山氏)という。 

モリサワフォントを搭載したVideo BRAINでは、どのようなフォントが選ばれているのか。利用率の高いものを聞いた。

「ゴシックMB101とA1ゴシックです。動画内での視認性、判読性が高いフォントのためVideo BRAINに搭載しているテンプレートではこのフォントをデフォルトフォントとして採用しています。クライアントもフォント変更はせずに動画を作成するケースが多いのは、数秒でシーンが切り替わっていく動画でもはっきりと読み取れる、デザイン性の高さが評価されているからだと思います」と古山氏は話す。

1分で分かる! ビジネス動画編集クラウド「Video BRAIN」
Video BRAINテンプレートとして使われている「ゴシックMB101」
そのほかにも利用シーンに応じて約200種類のフォントを使用可能

BtoB(※1)のコミュニケーションにおいては、テロップの見やすさ、読みやすさが優先される傾向にあり、また、フォントに関する知見を持たないユーザーが、特段強いこだわりを示すこともなかった。しかし、そういった状況も変化のきざしを見せているという。

「営業用途で動画を使い始めたお客様が、マーケティングやミーティングなどにも用途を広げていく、というように、組織内で動画活用を水平展開していくケースが非常に増えており、それに応じてアウトプットも多様化しています。表現の領域をいかに広げられるかという点で、Video BRAINの自由度は突出して高く、そこもお客様に高く評価していただいていると感じています」(佐伯氏)。

画像や映像、BGM、アニメーションなどの動画素材を豊富に揃え、多彩な編集機能で動画を自由にカスタマイズできるのはVideo BRAINの強みだ。そして、そこにはフォントのバリエーションも含まれる。一方で『動画素材の組み合わせ方やシーンに合ったフォントをどう選べばよいかわからない』という顧客には、サポートの一環としてオープンエイトのクリエーティブチームがアウトプットのイメージに合った制作例を提示することもあるという。プロの伴走を得て、顧客の制作スキルも向上し、最近は用途に応じて意識的にフォントを使い分けるケースも増えてきている。

「マーケティング用途やSNSで発信する動画には比較的デザイン性の高いフォントが使われることが多い」と古山氏。用途に合ったフォントを選ぶことで、動画の訴求力は格段に上がる。「もっとバリエーションを充実させていきたい」(古山氏)と、拡充にも意欲を見せる。

※1 BtoB…Business to Businessの略。企業から企業に対して商品やサービスを提供するビジネスモデル

多言語展開でさらなる価値を提供

※出典 2020年11月4日 オープンエイト社のプレスリリースより

顧客からの相談で最近増えつつあるのが、東南アジアなどの海外現地法人で働く従業員への情報発信に関するものだという。社内報などの社内広報コンテンツや業務マニュアルを動画化することによって、海外の従業員にもタイムリーに情報を届けられる一方、彼らが正しく情報を受け取れる言語を表示できるかという課題も生じる。

「多言語展開は重要なポイントだと捉えています。英語はもちろん、アジア圏の言語も網羅しておきたい。弊社の成長という点から考えても、グローバルがキーワードになってくるでしょうね」と佐伯氏は話す。

今後は多言語への対応とともに、フォントが持つ訴求力を生かした提案を推進していきたいという。

「合字(※2)が使えるようにする 、そしてモリサワフォントの美しさを存分に生かすためにも、カーニング(※3)ができるようにするといった、機能面も改善したいです」(古山氏)。「フォントと相性のいいテンプレートを提供しているのですが、さらに充実させていこうと計画しています。魅力的な動画が簡単に作れるよう、モリサワさんと我々の知見をかけ合わせて、新しい価値を生み出していけるといいなと思います」(佐伯氏)。

※2 合字…2つ以上の文字を組み合わせて1つの文字にしたもの

※3 カーニング…文字間のスペース調整