ブログ - Morisawa DTP Lab.

見やすく! ハッキリと! 超高齢社会に役立つUDフォント

こんにちは、ヌッティです。

最近、PCやスマホの使用などによって、年々目が見えづらくなったと感じる毎日です。
このまま年齢を重ねていくともっともっと見えづらくなってしまうのでは…と恐怖に感じることが多くあります。
人は加齢とともに目が見えづらくなると言われていますが、高齢者の方はどの程度、見えているのでしょうか?

老眼、白内障…目に関する変化は色々とありますが、高齢者は若者に比べて見え方が大分違います。
そこで今回は敬老の日にちなんで、高齢者の見え方や高齢者も含めた多くの人に読みやすく設計されたUDフォントを取り上げたいと思います。

1. 10人に3人近くは高齢者!?

日本国内の65歳以上の高齢者は人口全体の29.1%※1を占めており、WHO(世界保健機関)と国連が発表した情報などから「超高齢社会」※2と言われています。
29.1%ということは10人に3人近くは高齢者という割合になります。さらには昨今のニュースでも報道されているように少子化の加速、健康寿命が延びていることなどで、将来的には6人に1人が65歳以上となる予測※3もでています。


※1,3:内閣府の高齢社会白書等より
※2:7%~=高齢化社会、14%~=高齢社会、21%~=超高齢社会

引用:国際連合日本政府代表部(https://www.un.emb-japan.go.jp/jp/statements/okamura071316.html)(英文)など

2. 高齢者の目の見え方

視力は40~50歳くらいから低下し始め、さらに60歳以上となると急激に低下するといわれています。視力低下の他にも加齢による変化はさまざまあります。

・目の黄変化(褐色化)

レンズの役割をする水晶体は、加齢により白濁し、進行すると黄変化(褐色化)します。 黄変化した水晶体の目では、黄色のフィルターを通して見た状態となり、色の認識がしづらくなります。80歳代になると、水晶体は茶色になり、茶色のサングラスを通して色を見ているようになるともいわれています。

黄変化での見え方
出典元:「MY介護の広場」(https://www.my-kaigo.com/pub/individual/byouki/taiken/shikaku/etc0020.html)

・白内障

水晶体に濁りが進行すると白内障などの目が見えにくくなる病気になります。白内障は水晶体に光が通しにくくなり、視界がぼやけたり、視力が落ちるなどの症状を発生します。さらに暗いところでは物が見えにくくなり、通常の明るさでもまぶしさを感じて、物が見づらくなります。
個人差はありますが、白内障は40歳代からなる人が増えていき、60歳代では70%、80歳代ではほぼ100%とされています。

白内障での見え方
出典元:メディア・ユニバーサルデザインガイドブック

・老眼

老眼は水晶体のピントを合わせる機能が低下することによって近くの文字が見えにくくなります。老眼も個人差はありますが、40歳頃からほとんどの人に現れ、40歳代後半で6割以上の方が自覚をしていくようです。最近はスマホやパソコンを長時間使用することから、20~30代の通常ではなりにくい若い世代でも老眼の症状(若年性老眼)などが増えてきています。

黄変化・白内障・老眼での見え方
出典元:「MY介護の広場」(https://www.my-kaigo.com/pub/individual/byouki/taiken/shikaku/etc0010.html)

3. UDフォント

高齢者の割合を考慮すると、日本総人口の大多数の方が目が見づらいということになります。そうした視力や、見づらい環境に左右されることなく、より多くの人が認識しやすいよう工夫して設計されたのが「UDフォント」です。

UDフォントは濁点を大きくしたり、似た字形は判別しやすいようデザインされ、誤読を軽減します。また、文字の美しさが損なわれないよう、わかりやすさを重視しながら視認性とデザイン性、双方のバランス調整がデザイナーの手によって施されています。

UD黎ミンと従来の明朝体との比較
文字にぼかしをかけた場合の比較
UD黎ミンと従来の明朝体に同じ量のぼかしをかけた場合の比較です。
モリサワUDフォントの工夫
線画のアキを広くし、つぶれや誤読を防ぐため濁点を大きくしたり、濁点・半濁点を区別しやすく設計しています。

モリサワのUDフォントは判別のしやすさに関するエビデンス(学術的研究結果)をまとめています。詳しくはUDフォントの比較研究報告をご覧ください。

ただし、UDフォントを使えば必ずしも見やすくなるわけではありません。見やすくするためには文字サイズや行間、文字色なども含めたレイアウト全体への調整も必要です。

4. 使用用途に合わせたUDフォント

モリサワではUDフォントを数多く提供しているので、使用用途や発信先のターゲットに合わせてUDフォントを選択できます。

・限られたスペースにより多くの文字をいれるには…

薬の成分表示や食品パッケージの注意書きなど、限られたスペースに多くの文字を入れる場合、文字に変形をかけるケースが多いですが、変形はかけるほどに本来あるべき文字のデザインから崩れ、視認性・可読性も損なわれます。「UDコンデンス書体」は変形時にもっとも最適な形になるよう、画線の太さやバランスが調整されているので、可読性を保ちながらより多くの情報を表示できます。

コンデンス書体を使用した際の比較
左はUD新ゴコンデンス60、右はUD新ゴに60%の長体を適用した例です。コンデンスの方が数字や縦の画線がハッキリしています。

・多言語で展開したい場合は…

モリサワは日本語、英語、中国語、韓国語など、様々な言語に対応したUDフォントのラインナップを揃えています。多言語で展開したい場合などにご利用いただけます。

モリサワの多言語フォントについてはこちら

多言語での案内
日本語、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語はUD新ゴ、タイ語はClarimo UDを使用しています。同じUD新ゴを使用することでデザインに統一感を持たせることができます。

5. UDフォント 活用事例

UDフォントはさまざまな場所で採用されています。採用後は「読みやすくなった!」と多数の声をいただいています。弊社のサイト内に活用事例等を紹介していますのでご覧ください!

 

MORISAWA BIZ+導入事例

福岡県宮若市様の事例

森永製菓株式会社様の事例

三井住友アセットマネジメント株式会社様の事例

今回は高齢者の見え方にスポットを当ててみましたが、視界が悪くなることで重要な情報が伝わらず、対応が二度手間となったり、クレームや事故を引き起こしたり…あらゆる問題が考えられます。

日本の高齢者の割合からも文字を判別しやすく、読みやすくさせることは基本である時代だと思います。ぜひ今後のお仕事において、選択肢のひとつとして「UDフォント」をご検討ください!

UDフォントのご導入に関するお問合せはこちら

DTP Lab. information メールマガジンのご案内

本ブログの更新や、イベント・セミナー情報などをメールマガジンで配信しています。
今後の情報配信をご希望の方は、ぜひ下記よりご登録ください。

DTP Lab. information メールマガジン登録フォーム

■関連製品 

  MORISAWA PASSPORTダイレクト

≪前の記事          次の記事≫